何十年も前につくられた家具が今も美しいのは、使う人が手をかけてきたからです。難しいことはありません。仕上げに合ったお手入れを、年に数回するだけで十分です。
まずは仕上げを見分ける
お手入れの方法は、表面の仕上げによって変わります。北欧家具に多いのは、木にオイルを染み込ませた「オイル仕上げ」。英国家具などに多いのは、表面を塗膜で覆った「ラッカー仕上げ」や、ワックスで磨いた仕上げです。
目立たない場所に水を一滴落とし、しばらくしてじわっと色が濃くなればオイル仕上げ、水が玉のまま弾かれれば塗膜のある仕上げと考えられます。確かめたらすぐに拭き取りましょう。
ふだんのお手入れとオイル・ワックス
日々は、柔らかい布で乾拭きするだけで十分です。汚れが気になるときは、固く絞った布で拭き、すぐに乾拭きします。
オイル仕上げの家具は、表面がかさついてきたら年に 1〜2 回オイルを塗ります。布に少量とって薄く塗り広げ、15〜30 分ほど置いてから、余分をしっかり拭き取るのがコツです。塗膜のある家具には、ワックスを薄く塗って磨くと艶が戻り、表面の保護にもなります。
なお、オイルを含んだ布は、まとめて置いておくと自然発火することがあります。使い終わったら水に浸してから捨ててください。
水じみ・輪じみができたら
グラスの跡の白い輪じみは、塗膜やワックスの層に水分が入り込んだもので、比較的浅い傷みです。乾いた布を当てて、ドライヤーの弱い温風で少しずつ温めると薄くなることがあります。専用の補修剤を使う方法もあります。
一方、黒っぽいしみは木の内部まで水が染み込んだもので、家庭で直すのは難しくなります。無理をせず、家具の修理を扱う専門店に相談しましょう。いちばんの対策は、コースターを使うことです。
置き場所で気をつけること
無垢材は、乾燥や湿気で伸び縮みします。直射日光の当たる窓辺や、エアコン・暖房の風が直接当たる場所は避けましょう。極端な乾燥は、割れや反りの原因になります。
季節の変わり目に家具の様子を眺めて、乾いていればオイルやワックスを。それだけで、ヴィンテージ家具は次の世代へと受け継げる状態を保てます。