同じデザインの椅子でも、どの木でつくられているかで印象は大きく変わります。北欧ヴィンテージ家具の三大樹種ともいえるチーク・ローズウッド・オークの個性を知ると、家具選びがぐっと楽しくなります。
チーク:油分を含んだ、黄金色の木
チークは東南アジア原産の広葉樹で、木そのものに油分を多く含むのが特徴です。水や虫に強く、狂いが少ないことから、船の甲板にも使われてきました。
1950〜60年代のデンマークでは、この扱いやすさと美しい色からチークが盛んに使われ、サイドボードやダイニングセットの定番素材になりました。新しいうちは明るい黄金色で、年月とともに深い飴色へと落ち着いていきます。ヴィンテージのチーク家具の、あの温かな色は時間がつくったものです。
ローズウッド:はっきりとした杢目の、特別な木
ローズウッドは、濃い褐色の地に黒い縞が流れる、華やかな杢目(もくめ)が魅力の木です。北欧家具では、特に上質なキャビネットやデスク、椅子に使われました。
代表的なブラジリアンローズウッドは、乱伐によって数が減り、現在はワシントン条約で国際的な取引が厳しく制限されています。そのため、当時の材でつくられたヴィンテージ家具は今では新しくつくることが難しく、それ自体が貴重な存在です。艶を保つと、杢目の奥行きがいっそう引き立ちます。
オーク:力強い木目と、軽やかな明るさ
オーク(ナラ)は硬く丈夫な木で、ハンス・J・ウェグナーやボーエ・モーエンセンの椅子をはじめ、北欧でも英国でも広く使われてきました。まっすぐ通った木目と、柾目に現れる「虎斑(とらふ)」と呼ばれる模様が特徴です。
白っぽく明るい色は、オイル仕上げなら年月とともに蜂蜜のような淡い琥珀色へ変わっていきます。北欧らしい軽やかさを求めるならオーク、という選び方もおすすめです。
選ぶときのポイント
部屋の床や、すでにある家具の色と合わせるのがいちばんの近道です。明るい床にはオーク、濃い床や落ち着いた空間にはチークやローズウッドがよくなじみます。
また、同じ樹種でも仕上げ(オイルかラッカーか)や過ごしてきた環境で色はさまざまです。写真だけで迷ったら、ショップに実物の色味を尋ねてみるのも良い方法です。